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第13回「テラブリーズ・クルセイド」

歴史の影に埋もれた名作ゲームを訪ねて
第13回「テラブリーズ・クルセイド」

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ラブリーズ・クルセイドは2006年2月にアーケード版が登場。
その3ヶ月後にドリームキャスト版が発売されたシューティングゲームです。

●ストーリー
宇宙暦2513年。核戦争により滅びた凍結惑星「テラ」に
2機の惑星探査戦闘機「ガタリオンα」「ガタリオンβ」が降り立った。

●システム
8方向レバー+3ボタン。

Rボタン…ラピッドショット(赤色・前方にバルカン「連射性:高」)。
Gボタン…グレネード(緑色・敵に当たると爆発し持続的にダメージを与える「連射性:低」)。
Bボタン…バリア(青色・連射可能だが前方180°、1.5機分の範囲にしか攻撃できない「連射性:高」)。

R+Gボタン…イグドラシル(黄色・斜め前方と真後ろに連射可能なバルカン「連射性:高」)。
R+Bボタン…ミリオンプラズマ(紫色・敵をホーミングする「連射性:中」)。
G+Bボタン…コールドウェイヴ(水色・前方に貫通性能のあるワイド弾を放つ「連射性:低」)。

R+G+B…ホワイトアウト(敵弾全消し。攻撃力はない)。

※1.6秒以内に「R」「G」「B」「R+G」「R+B」「G+B」を全て発射し
最後に「R+G+B」を押すことで「オーバー・ザ・レインボー」(通称「虹色レーザー」)を約6秒間放つ。
ドリームキャスト版ではコンフィグでLトリガー+Rトリガーを素早く同時押しx3に設定可能)

※「ホワイトアウト」と「オーバー・ザ・レインボー」を使用するには
オーバーウェポン・カプセルが1つ以上必要。
オーバーウェポン・カプセルはオーバーウェポン・ゲージが100%貯まるごとにストックされ
最大3発分までチャージしておくことが可能(最大300%)。

※オーバーウェポン・ゲージは以下の行動で貯まっていく。

(1)同色弾同士で互いに打ち消しあうと蓄積される。
(2)弾を撃たないでいると自機が黒光りするオーラに包まれ、その状態で敵(弾なども含む)に「かする」と蓄積される。
(3)中型機を倒すことで出現するカプセルを回収すると100%(1チャージ分)貯まる。

●様々な敵
小型機…いわゆる雑魚。いわゆるRGB弾のみ使用。
中型機…耐久力のある雑魚。RGB弾を大量にばら撒き、YMCタイプのレーザーも使用。
大型機…いわゆるボス。ホワイトアウトオーバー・ザ・レインボー以外の全色ウェポンを使用。

●ステージ紹介
STAGE 1…半島。
STAGE 2…島国。
STAGE 3…水没国。
STAGE 4…残された緑。
STAGE 5…大氷原。
STAGE 6…機械帝国。
STAGE 7…強化版ボス連戦。
STAGE 8…亡霊都市。

ステージ1~6までは各国を代表する「妖怪」をモチーフとしたボス。
人類の力が衰えたので地上支配を目論み地下から出てきたという設定である。
そして、ステージ7に到達すると物語は大きく動き出す。

ステージ7-1(半島ボス)
超巨大爆撃機ARI-RANG。
パイロットは朝鮮国の少女「チュェ・リンフェ」。
攻撃パターンはステージ1ボスとほぼ同じである。
悲壮感溢れるシンフォニックメタルアレンジされた朝鮮民謡「アリラン」をバックに出現し天空に昇っていく。
眼下に広がってゆく凍結した朝鮮半島をみて、プレイヤーたちは初めてこの世界が「未来の地球」であると明確に気づく。

撃墜され落下していく超巨大爆撃機ARI-RANG。
その時、隣の島国より桜色の超弩級戦闘機SAKURAが飛来。
ARI-RANGより排出された脱出ポッドを巨大なアームで回収しガタリオンに攻撃を仕掛けてくる。
眼下は日本海、そして凍土と化した日本列島。
BGMはハードロックアレンジされた日本民謡「さくらさくら」。
雪山と化した富士の上空で激しい吹雪の中SAKURAとの戦いが始まる…。

ステージ7-2(島国ボス)
超弩級戦闘機SAKURA。
パイロットは日本国の少女「天ノ川さくら」。
攻撃パターンはステージ2ボス「騰黄」とほぼ同じである。
撃墜されたSAKURAは、太平洋へと沈んでいく…。

このステージ7-1~7-2のラストでは
それぞれ「脱出ポッド」「落下中のSAKURA」に追撃を加えることも可能。
ただし、どちらか一方でも破壊した場合、ラスボスとエンディングが変化する。

以下は当時のゲーム雑誌に掲載されていた開発者インタビューからの抜粋。

イ「なぜ朝鮮と日本のボスのパイロットは女の子なのですか?」
開「嫌韓といいまして、日本は朝鮮や韓国を嫌いです」
イ「ええ」
開「しかし彼らも日本を大嫌いですよね」
イ「まあそうですね」
開「でも朝鮮人や日本人のキャラがカワイイ女の子だったらお互いに許せてしまう(笑)」
イ「なるほど(笑)。そうきましたか(笑)」
開「ARI-RANG戦のBGM『アリラン』のボーカリストには韓国で人気の女の子を起用したんですが、
 とても綺麗な声でゲームセンターでアリランが流れてもまあ許せちゃう(笑)」
イ「なるほど…では『さくらさくら』の方は?」
開「『さくらさくら』は日本の声優さんにお願いしました。日本のアニメは韓国でも人気ですから」

これらのステージのボスのパイロットが美少女なのには明確な理由があった!!(驚)

ステージ8(亡霊都市)
リモートコントロールされた旅客機や戦闘機がどんどん体当たりを仕掛けてくる。
エリアの最後に待ち構えているのは巨大な12枚の翼を広げた自由の女神
ラスボスの「ウィングド・ゴッデス」である。

ウィングド・ゴッデス第1形態。
回避不可能なほど多量の6色の弾を画面いっぱいに撃ちまくるため攻撃を当てるのはほぼ不可能。
6色の弾(+ホワイトアウト)で同色弾を打ち消して防戦するしかない。
しばらく防戦していると、ウィングド・ゴッデスの周囲に七色の光線が集まり始める。
自機が「オーバー・ザ・レインボー」を放つ時と同じエフェクトである。
そしてウィングド・ゴッデスは全翼から画面を覆い尽くすドーン・ザ・レインボーを放つ。
この時、敵のドーン・ザ・レインボーの発動のタイミングにあわせて
こちらもオーバー・ザ・レインボーを放たなければ一瞬のうちにゲームオーバーである。
「虹色レーザー」のぶつかりあいが終わると、自機が小爆発を起こし一切の攻撃が不可能となる。

ウィングド・ゴッデス第2形態。
ダメージを負った翼にスパークが走っている。
その状態で激しい攻撃を仕掛けてくるがこちらに攻撃の手段はない。
第1形態と違い攻撃を回避することは可能なのでひたすら攻撃をかわし続けよう。
しばらく防戦していると、ウィングド・ゴッデスの周囲に七色の光線が集まり始める。
2発目の「ドーン・ザ・レインボー」である。
そしてウィングド・ゴッデスは再びドーン・ザ・レインボーを放つ…。
真っ白に染まるディスプレイ。

ステージ7で「脱出ポッド」を破壊した場合はここでバッドエンド。

「超巨大爆撃機ARI-RANG」を破壊しなかった場合はここから真ルートへと進む。
画面が表示された時、プレイヤーは驚くべき場面をみる。
目の前を覆うように緑色の巨大な要塞…「超巨大爆撃機ARI-RANG」が
ウィングド・ゴッデスの放つドーン・ザ・レインボーを受け止めていたのだ。
激しく左右に動くARI-RANGを追うように自機を動かすことでドーン・ザ・レインボーの回避は可能(当たれば当然ゲームオーバー)。
敵のドーン・ザ・レインボー終了と同時にウィングド・ゴッデスとARI-RANGは大爆発を起こす。
爆炎が止むと、小さな人型の機体が浮かび上がる。
それは真のラスボス、強固なパワード・スーツを身にまとったアメリカ大統領「ミカエル」である。

最終ボス「ミカエル」。
第三次世界大戦を起こし地球を氷の惑星に変えてしまった諸悪の根源ミカエル大統領のクローン。
オリジナルのミカエルの死後も、数百年に渡り世界を支配してきた。
その小さな機体からは想像もつかないような激しい攻撃を仕掛けてくる。
しかし自機に攻撃の手段はない、ひたすら攻撃をかわし続けよう。
一定時間攻撃をかわし続けると、やがてミカエルの周囲に七色の光が集まり始める。
ミカエルによるドーン・ザ・レインボーの予備動作である。

ステージ7で「落下中のSAKURA」を撃墜した場合はここでバッドエンド。

超弩級戦闘機SAKURA」を撃墜しなかった場合はここで真のエンディングとなる。
その時、超弩級戦闘機SAKURAが飛来。
巨大なアームで自機を掴み、一瞬動きを止めたかと思うと…。
その刹那、大きくアームを振り、邪魔だとばかりに自機を大空高く投げ飛ばす。
地平線が見える。
暗雲が薄れつつある空の向こうに紫色の光が見える。
夜が明け、朝日が昇ろうとしている。
眼下では大きく旋回したSAKURAが最大出力で特攻している。
SAKURAの前方から弾ける七色の光。
その光に向かうSAKURA。
そして、地平の彼方まで届くかのような大爆発が起こる…。
世界は真っ白に包まれる…。

●終わりに
その完成度の高さにも関わらずゲーセンではわずか数週間で撤去された幻のゲームですが
ドリームキャスト版はアマ○ンとかで簡単&安価で入手できたりするので
興味を持った方はぜひともプレイしてみてください。